空き家の防犯と放火対策|侵入されにくくするための点検表

掲載データの確認日 2026/10/28

47都道府県を同じ条件でそろえています

人の出入りがない空き家は、侵入やごみの不法投棄、放火の標的になりやすいと言われます。お金をかけずにできることから、設備を足すことまで、点検表にまとめました。

狙われやすい空き家の様子

  • 郵便受けにチラシがたまっている
  • 草木が伸び、外から見通せない
  • 窓や戸が壊れたまま
  • 敷地にごみが置かれている
  • 夜に明かりがまったくつかない

「だれも管理していない」と見える状態をなくすことが基本です。

お金をかけずにできること

すること 済
郵便物・チラシを止める・片付ける □
戸締まりを確かめる(窓・勝手口・物置) □
燃えやすいもの(段ボール・古紙・灯油)を外に置かない □
草木を刈って見通しをよくする □
近所に連絡先を伝え、異変があれば知らせてもらう □
帰省のたびに写真を撮り、変化を記録する □

設備を足すとき

設備 ねらい 気をつけること
センサーライト 夜の侵入をためらわせる 電気を止めているなら電池式・ソーラー式
補助錠 窓・戸を開けにくくする 自分の出入りが不便にならないか
防犯カメラ 記録・抑止 電源と通信、近隣の映り込み
タイマー照明 人がいるように見せる 電気の契約が要る

放火への備え

  • 家の周りに燃えるものを置かない
  • 電気を使わないならブレーカーを落とす(漏電の防止)
  • ガスは閉栓する
  • 火災保険の補償を確かめる

侵入された・不法投棄されたら

  1. 中に入らず、警察に連絡する
  2. 写真を撮る
  3. 壊された戸や窓をふさぐ
  4. 保険会社に連絡する
  5. 不法投棄は市区町村にも相談する

よくある質問

電気を止めると防犯に不利ですか

タイマー照明などを使うなら電気の契約が要ります。漏電の心配と比べて決めます。

近所の人に鍵を預けてもよいですか

信頼できる人ならよい方法です。何をしてもらうか、どこまで入ってよいかを決めておきます。

放置すると、責任は所有者にかかる

民法717条で、土地の工作物(建物や塀)の設置や保存に欠陥があって他人に損害が出たとき、所有者は損害を賠償する責任を負うと決められています。占有者が注意を尽くしていた場合、所有者は過失が無くても責任を負います。

起きること 先にしておくこと
瓦や外壁が落ちる 年に何度か見に行く。台風のあとは必ず
塀が倒れる ぐらつきを直す。危ないものは先に外す
庭木が越境する 枝を切る。隣に断ってから
雑草・害虫 草刈りを頼む。近所への連絡先を伝えておく
不法投棄・侵入 施錠する。郵便受けをふさぐ

遠くて見に行けないとき

自治体のシルバー人材センター、管理を請け負う会社、近所の人への依頼など、見に行ける人を決めておくことが要ります。誰も見ていない状態が続くと、助言・指導の通知が来ても気づけません。

相続放棄しても、すぐには手を離れない

民法940条で、相続放棄をした人でも放棄のときに現に占有していた財産は、相続人や相続財産清算人に引き渡すまで保存しなければならないと決められています。「放棄したから何もしなくてよい」とは限りません。

持ち続けるとかかるもの

かかるもの 中身
固定資産税・都市計画税 毎年かかる。勧告を受けると住宅用地の特例から外れる
火災保険 空き家は住宅用の契約が続けられないことがある。保険会社に申し出る
水道・電気 止めるか、見回りのために残すかを決める
管理の費用 草刈り・見回り・雪下ろし
修繕 雨漏り・屋根・外壁。放っておくほど高くなる

火災保険は必ず申し出る

住む人がいなくなると、建物の使い方が変わったものとして扱われます。申し出ないと、いざというときに支払われないことがあります。空き家になった時点で保険会社に連絡してください。

放っておくと固定資産税が上がることがある

住んでいる家が建っている土地には、固定資産税を軽くする住宅用地の特例があります。空き家でも家が建っていれば原則は同じです。ただし、空家等対策の推進に関する特別措置法で勧告を受けると、この特例から外されます。

区分 何を指すか 税の扱い
ふつうの空き家 管理されている 住宅用地の特例が残る
管理不全空家等 そのままにすると特定空家になるおそれがある 勧告を受けると特例から外れる
特定空家等 倒壊のおそれ、衛生上有害、景観を損なうなど 勧告を受けると特例から外れる

順番が決まっている

  1. 市区町村が調べて、助言・指導をする
  2. 直らなければ勧告。ここで住宅用地の特例から外れる
  3. さらに直らなければ命令。従わないと過料
  4. それでも直らなければ行政代執行。かかった費用は所有者に請求される

助言・指導の段階で動けば、税の扱いは変わりません。通知が来たら放置しないでください。

あとでもめやすいところ

もめる元 先にしておくこと
相続人が多い 早めに全員の連絡先をそろえる
誰が管理するか 見に行く人と、費用の出し方を決める
売る値段 複数の不動産会社に査定を頼む
家財の処分 形見分けの希望を先に聞く
境界がはっきりしない 売る前に測量と立ち会いをする

記録を残す

話し合いの結果、かかった費用、直したところ。書いて残しておくと、あとから聞かれたときに答えられます。

よくある質問

空き家にしておくと必ず税が上がりますか

上がるのは勧告を受けた場合です。助言・指導の段階で直せば、住宅用地の特例は残ります。通知が来たら放置しないでください。

相続登記をしないとどうなりますか

正当な理由なく期限内に申請しないと、10万円以下の過料の対象になります。また、名義が古いままだと売ることも貸すこともできません。

空き家バンクに出すとお金はかかりますか

自治体によって違います。登録そのものは無料でも、仲介する不動産会社への手数料は別にかかるのが一般的です。その自治体のページで確かめてください。

解体の補助はありますか

設けている自治体があります。先に申し込まないと対象にならないことが多いので、壊す前に窓口に聞いてください。

遠方に住んでいて管理できません

シルバー人材センターや管理を請け負う会社に頼む方法があります。誰も見ていない状態を続けないことが大事です。

空き家のある都道府県から空き家バンクを探す

空き家バンクは空き家がある市区町村が運営しています。ページを公開している842の自治体を、都道府県ごとに並べています。

北海道

都道府県 自治体 うち市 うち町村 主な市
北海道 35 7 28 札幌市・旭川市・函館市

東北

都道府県 自治体 うち市 うち町村 主な市
青森県 29 10 19 青森市・八戸市・弘前市
岩手県 22 11 11 盛岡市・一関市・奥州市
宮城県 16 7 9 仙台市・石巻市・大崎市
秋田県 18 11 7 秋田市・横手市・大仙市
山形県 18 6 12 山形市・鶴岡市・酒田市
福島県 37 12 25 いわき市・郡山市・福島市

関東

都道府県 自治体 うち市 うち町村 主な市
茨城県 32 27 5 水戸市・つくば市・日立市
栃木県 23 13 10 宇都宮市・小山市・足利市
群馬県 17 9 8 高崎市・前橋市・太田市
埼玉県 40 27 13 さいたま市・川口市・川越市
千葉県 36 22 14 千葉市・船橋市・松戸市
東京都 6 5 1 特別区(23区)・八王子市・町田市
神奈川県 20 14 6 横浜市・川崎市・相模原市

中部

都道府県 自治体 うち市 うち町村 主な市
新潟県 22 18 4 新潟市・長岡市・上越市
富山県 14 10 4 富山市・高岡市
石川県 6 5 1 金沢市・白山市・小松市
福井県 16 8 8 福井市・坂井市
山梨県 14 11 3 甲府市・甲斐市
長野県 12 5 7 長野市・松本市・上田市
岐阜県 26 13 13 岐阜市・大垣市・各務原市
静岡県 16 9 7 静岡市・浜松市・富士市
愛知県 11 9 2 名古屋市・豊田市・岡崎市

近畿

都道府県 自治体 うち市 うち町村 主な市
三重県 14 8 6 四日市市・津市・鈴鹿市
滋賀県 16 11 5 大津市・草津市・彦根市
京都府 12 8 4 京都市・宇治市・長岡京市
大阪府 16 14 2 大阪市・堺市・東大阪市
兵庫県 33 23 10 神戸市・姫路市・西宮市
奈良県 18 8 10 奈良市・橿原市・生駒市
和歌山県 14 7 7 和歌山市・田辺市

中国

都道府県 自治体 うち市 うち町村 主な市
鳥取県 10 4 6 鳥取市・米子市
島根県 7 2 5 松江市・出雲市
岡山県 17 8 9 岡山市・倉敷市・津山市
広島県 9 6 3 広島市・福山市・呉市
山口県 11 9 2 下関市・山口市・周南市

四国

都道府県 自治体 うち市 うち町村 主な市
徳島県 11 5 6 徳島市・阿南市
香川県 6 1 5 高松市・丸亀市
愛媛県 14 11 3 松山市・今治市・新居浜市
高知県 12 6 6 高知市・南国市

九州・沖縄

都道府県 自治体 うち市 うち町村 主な市
福岡県 23 14 9 福岡市・北九州市・久留米市
佐賀県 16 10 6 佐賀市・唐津市
長崎県 16 10 6 長崎市・佐世保市
熊本県 15 8 7 熊本市・八代市
大分県 15 12 3 大分市・別府市
宮崎県 17 7 10 宮崎市・都城市
鹿児島県 30 17 13 鹿児島市・霧島市
沖縄県 4 3 1 那覇市・沖縄市・うるま市

言葉の意味

言葉 意味
特定空家等 倒壊のおそれや衛生上の問題があると市区町村が認めた空き家
管理不全空家等 そのままにすると特定空家等になるおそれがある空き家
住宅用地の特例 住宅が建つ土地の固定資産税を軽くする仕組み。勧告を受けると外れる
行政代執行 命令に従わないとき、市区町村が代わりに行い費用を請求する手続き
相続登記 相続した不動産の名義を変える登記。2024年4月1日から申請が義務
相続人申告登記 遺産分割がまとまらないときに、相続人であることを申し出る登記
空き家バンク 自治体が運営する空き家の情報の窓口
建設リサイクル法 一定規模以上の解体で分別と再資源化を求める法律。届出が要る

あわせて読む

次にすること

都道府県から、空き家バンクのある自治体の一覧に進めます。各自治体のページを直接開けるので、登録の条件と支援制度を確かめてください。

物件の数・価格・自治体の評価はこのサイトでは持っていません。条件は必ず自治体のページで確かめてください。

この記事のデータについて

掲載している自治体の数は、空き家バンクのページを公開している自治体を数えたものです。物件の数や価格、自治体の評価は持っていないため、掲載していません。税と手続きの内容は、空家等対策の推進に関する特別措置法、地方税法、不動産登記法、租税特別措置法、民法、大気汚染防止法にもとづいています。実際の取り扱いは自治体で異なることがあるため、窓口でご確認ください。